臨床統合講義―ワークライフバランス― 4年次授業報告
2019年3月1日に臨床統合講義 プロフェッショナリズム1 「ワークライフバランス」を当室 清水薫子が担当いたしました。10分程度の講義の後、症例を用いたグループディスカッションもしていただき、意見をみなでシェアしました。
大学院・留学含めた進路におけるさまざまな意見・質問がでて、実習で本格的に臨床現場に近づく時期に少しでもキャリア・人生選択に関して考える機会になればと願います!
症例
同級生カップルの二人は卒業と同時に結婚して、北大病院と市中病院で初期研修を行いました。男子学生の両親は札幌在住で父親は勤務を継続し、母親は専業主婦で、女子学生の両親は名古屋在住で父親は退職し、母親はパート業務をしていますが、スケジュールは融通の利く勤務です。研修中に妊娠し2年目に出産し、3か月の育児休暇の後復帰し、初期研修は終了しました。進路に関しては大学卒業当時、男子学生が外科、女性学生が内科を志望していました。そして二人とも大学院に行き研究をしたいと思っていました。 |
学生の感想(抜粋)
・将来を考えるいいきっかけとなった。基本的には個人の意見、特に女性側に不利益にならないような制度を確立させていく必要があると思う。
・女性医師の生き方について、病院の同僚としても、もしかするとパートナーとしても、しっかり分かって理解するべきだと思うので、とてもいい機会でした。
・大学の人は基本的にワークに比重が偏りがちなので、専業主婦になった医師の人が今どう思うのかという話をしたら面白いと思います。
・女性が働くのはまだまだ難しい時代ではあるが、あらかじめいろいろと考えておいて、できる限り働き続けたいと思う。他の人の意見を聞くのが面白かった。
・保育室や補助金制度について聞けたのはよかったです。自分がどうしたいかのディスカッションは結構プライベートなことであるし、結婚したくない人、LGBTの人がいた場合「結婚・出産が普通」という空気になってしまうのはよくないと思いました。プランを立てても、子どもに障害があったりすると思い通りにいかないし、結局臨機応変にするしかないと思います。周りの医師が忙しすぎると取りたくても育休は取りづらそうだと思いました。もっと制度や、実際育休をとれている医師の割合、実際の事例などを紹介したらよいと思いました。
・清水先生には何度かワークライフバランスについてお話をお聞きしていました。キャリアについて思いをはせる時間は少なく、こうした機会は貴重でした。ありがとうございました。