各診療科における男女共同参画への取り組み紹介

循環器内科での女性医師就業支援に対する取り組み

循環器内科では、救急医療・高度先進医療・予防医療を3本柱として診療しています。急性冠症候群に対する緊急冠動脈インターベンションなどを行っていることから、一般に循環器内科は勤務状況が過酷ないわゆる「3K職場」とみなされがちで、女性医師の方々にとっては選択を躊躇する診療科のひとつではないかと思われます。

しかしながら、新卒医師における女性の割合は増加の一途であり、これからの循環器医療、ひいてはわが国の今後の医療の発展を考えると女性医師の参画は不可欠です。したがって、私たち循環器内科医は女性医師にとって働きやすく、ひとりひとりの潜在能力を発揮できる職場環境を整えることを極めて重要なミッションととらえています。実際、日本循環器学会では男女共同参画委員会を設置して、学会を挙げて女性医師の就業を積極的に支援しています。

北海道大学病院循環器内科では、ひとりでも多くの女性医師が、私たちの循環器診療に加わっていただくことを目指して、積極的に女性医師就業支援を行っております。当科での病棟診療は複数の医師によるグループ診療制を基本としております。家庭の事情などによる急な欠勤の場合でもバックアップ体制が整っており、診療に影響することなく円滑に対応しています。また、臨床検討会など各種カンファは平日勤務時間帯で開催することとし、家庭と仕事の両立ができるよう配慮しています。2018年度は2名の女性医師がそれぞれ大学院生として研究・診療に携わっており、それぞれの持ち場で元気に活躍しております。

医療は今後、ますます多様化してゆくと思います。そのような中で、女性医師が男性医師とともにストレスなく活躍できる様、さまざまな面で積極的に、女性医師就業支援活動を広げてゆきたいと考えています。ひとりでも多くの女性医師の方々に、北海道での循環器診療に加わっていただけることを強く願っております。

循環器内科 科長

安斉 俊久