臨床研修センターでの女性医師等支援の取り組みについて
医師の労働環境の悪化が指摘される中,安心して医療を提供できる体制を作るためには,全ての医師の勤務環境の改善が急務となっており,とりわけ女性医師が生涯にわたりもっている能力を発揮できるため,十分な支援が重要です。そのため,臨床研修センターとしては医師としてのスタートとなる研修医の時期から女性医師に対して積極的な支援に取り組んでいます。
特に女性研修医には,医師としての使命感を持ち続けていける様に多様な女性医師のモデル像を提示することによって,結婚・出産・育児などのライフイベントの中で,様々な支援を利用しつつ医師としてのキャリアアップが図られるように多方面からの取り組みが重要であると考えています。
当センターでは,女性研修医の勤務環境改善を図るため,北海道大学構内の本院と隣接する看護師宿舎や近隣の借り上げ物件に入居できるよう完備している他,当センター内に仮眠室用ベッドを設置しています。また,本院指導医講習会では,女性医師の様々なライフイベントを見据え,研修医と指導医のメンタルヘルスや研修修了に向けた支援の取り組みについて議論を行っております。
こうした取り組みもあり,研修医における女性の割合は20~30%を維持しており,今後もさらなる女性医師支援の取り組みを拡充していきたいと考えています。
(図1)女性研修医向けに完備された宿舎
①看護宿舎
定員:15名
月額利用料(共益費含む,光熱水料・駐車場別):2万円程
②借り上げ宿舎
定員:10名(男女入居可)
月額利用料(管理費含む,光熱水料・駐車場別):4.2万円程度
【詳細:北海道大学病院臨床研修センターページ】
https://clinical-training-center.huhp.hokudai.ac.jp/
臨床研修センター センター長
平野 聡