腫瘍内科では、希少癌やAYA世代がんといった多方面からのアプローチが必要ながんに対する診療を臓器横断的に行っています。その特殊性から、当科の診療には多様なバックグラウンドを持つ医師が備えていることが大切で、特に、女性医師の活躍が期待される領域です。そして、こうした最適な医療を患者に届けるために、私たちは、多様なバックグラウンドを持つ医師が活躍できる場、そして女性医師が働きやすい環境を整えることに力を入れています。時間内においては主治医が中心となって診療を行いますが、時間外においては当番制を導入し、オンオフを明確化しております。手技は少ないですが、一方でがん診療の進歩に遅れないための知識のアップデートが忙しいです。しかし、e-learningやオンライン参加をうまく活用していくことにより、自分の時間と相談しながら、専門性を維持することが可能となっております。
当科は、規模が小さいだけに医局内の風通しも良く、個人の様々なライフイベントに柔軟に対応できる科です。柔軟な勤務形態や短時間勤務制度も導入しており、今までも男女問わず個々のライフスタイルに合わせた働き方の実践に取り組んできました。例えば、妊娠、出産、産休、育休と大学勤務や大学院研究をうまく両立させながら活躍している女性医師もおります。育休や時短勤務を活用しながら、ワークライフバランスを調整した男性医師もおります。がん診療において大切な、「気持ちに寄り添うこと」を働き手である私たち自身にも実践し、少人数ながらも成長ができる働きやすい職場であることを目指しております。
腫瘍内科HP:http://hokudai-medicaloncology.jp/
最近の専門領域における発展
ガイドラインに明記されるようなエビデンスレベルの高い治療方針は標準治療として知られていますが、腫瘍内科で扱う疾患の中にはその特殊性から標準治療が確立されていないものも多いです。こうした疾患に対する取り組みの一つとして、当科が推進している医療が「がんゲノム医療」です。ゲノム異常を標的とした治療を積極的に行なっていくことで、また、ゲノム異常を治療効果予測のバイオマーカーとして活用していくことで、がん個別化医療による、より良い治療の提供が期待されています。
がん情報サービス がんゲノム医療
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/genomic_medicine/genmed02.html